コロナ禍「住民意識にも変化」 不安は高齢者の入院 竹富診療所・寺内医師に聞く

コロナ禍の離島医療について語る寺内貴廣医師=竹富診療所

医療体制が脆弱な離島で住民の健康問題と向き合ってきた竹富診療所の寺内貴廣所長が、コロナ禍での離島医療の現状と課題について語った。(聞き手 ・隅田賢通信員)

―竹富島の現状は
船の減便などライフラインへの影響が大きい。若者はネットで買い物をする人も多いが、年配者だと難しい部分もあり、感染症が怖くて石垣島に行くことをためらう人は多い。
診療所でも風邪症状の方を門前で診察したり、電話診療に切り替えるなど、島民の皆さんに協力してもらっている。現在のところ竹富島で感染者が出ていないのは、島民の新しい生活様式への理解と協力のおかげだと思っている。
―特に不安に感じていることは
高齢者の不安は入院。竹富診療所は無床診療所なので、石垣島の病院へ入院となる。感染拡大防止の観点から、入院後は家族でさえ面会できないという現状があり、家族からも不安の声がある。
島民の多くが運動不足なのも心配だ。コロナの影響で健康イベントがあまり開けなかった。また「歯医者がないから歯を全部抜いてきた」という人もいた。通院が難しい人に、島で歯科の定期検診や治療はできないだろうか。
―独り暮らしの高齢者が多い
コロナ禍で、独り暮らしのお年寄りと若者の関わりが増え、関心が高まった。病院ではなく島で最後を迎えたいという独居高齢者本人の強い希望で、島での看取りが実現したのは良かった。
離島での看取りには多くの壁があり、これまでほとんど実現していない。診療所のメンバー、役場や事業所、島のヘルパーさんの協力体制があった。ボランティアに来てくれる島民もいた。この経験は竹富島だけでなく竹富町にとっても財産だ。
―コロナ禍で住民意識にも変化がみられた
人口350人の島で、月の受診者数は約100人。約3分の1と多くの島民が診療所を利用している。コロナ禍で診療所の存在感も高まり、感染症への住民意識も強い。ただし高齢者に限ってだが、主治医を通さずいろいろな病院を受診する人がいる。
セカンドオピニオンは、まずは主治医に相談し、紹介状をもらう。そうでないと病院間で情報共有ができない。コロナ禍で診療所と役場、介護事業所とのコミュニケーションが強まったのはよいこと。通院や入院が困難な今、離島での看取りや診療所の活用を見直すことで台風などの非常時にも役立つ。

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