竹富町は22日、西表島を除く各島で、新型コロナウイルスワクチンの住民一斉接種を行うことが決まった、と明らかにした。当初は65歳以上の高齢者を優先して接種する方針だったが、ワクチンの供給体制が整う見通しになったという。5月8日の竹富島を皮切りに、順次、各島で一斉接種を進める。西表島は人口が多いため一斉接種は行わず、高齢者を優先して接種。7月中に町内全高齢者の接種が終了する。八重山で住民の一斉接種が行われるのは初めて。
町によると、一斉接種の対象となる16歳以上の住民は竹富島298人、黒島195人、小浜島618人、波照間島421人。
一方、西表島東部は767人、西部は1180人と対象人口が多く、日程調整が困難なため、一斉接種は見送る。優先接種の対象となる高齢者は西表島東部235人、西部318人。
集団接種に当たっては、かりゆし病院の医療従事者が石垣島から各島に出向く。西表島以外の各島での一斉接種と、西表島の高齢者向け接種が2回目も含め終了するのは7月25日の予定。
西表島の16歳~64歳の住民の接種は、同26日以降に実施する。町健康づくり課は「日程を調整している。できるだけ早めに接種したい」としている。
鳩間島、西表島船浮については、西表島西部の高齢者を対象にした接種に合わせて住民の一斉接種を計画している。鳩間島には医療従事者が入り、接種を行う。船浮住民は西表島西部の高齢者との集団接種となる。西表島の高齢者施設「南風見苑」の入所者、職員の接種も同日に行う。
住民向けワクチンは5月6日、町役場に1箱到着する予定。195本入っており、1本で6回分採取できる特殊な注射器も併せて届くという。従来の注射器では1本で5回分しか採取できなかったため、接種可能な人数が増えることになる。
町は竹富島、黒島の住民に接種券と予診票を送付した。他の島にも順次送付する準備を進めている。住民は年齢や地域ごとにグループ分けされ、それぞれ決められた日に事前問診と集団接種を受ける。
県内では本島周辺離島の津堅島(うるま市)で住民の一斉接種が始まっている。