キャンプで防災力高める 避難生活の想定も 白保

野草スープづくりのレクチャーも行われた=13日午後、白保やちむん館工房

 アウトドアを楽しみながら防災力を高めようと、第2回防災キャンプサイトマーケット(主催・マザーハートプロジェクト、ポタリングおきなわ)が13日午後、石垣市の白保やちむん館工房で行われ、延べ300人が来場した。災害時の一次避難所を想定してテントや非常用トイレを設置。ストレスの少ない避難所生活が送れるよう「癒し」を取り入れた出店があり、大羽釜炊き炊飯と野草スープなどが振る舞われた。
 石垣島のロードバイクレンタルショップ「ポタリングおきなわ」の代表で、元消防職員の川満陽一代表は「テントの疑似体験やトイレの問題などをあらかじめ体験し、持ち帰ってもらいたい。長期的な避難には癒しも必要なのでアロマやカウンセリングもある。また子どもたちは避難所での退屈さがストレスとなってしまうから、大人が子どもの遊び場を設定することも大事だと知ってほしい」と強調した。

 川満代表は2011年3月11日の東日本大震災以降、親子防災講座など、災害時の教訓を生活に取り入れたイベントを毎年開催している。
 イベントではホットドッグやスイーツなどを提供した「フードサイト」、マッサージや雑貨販売、お手玉づくりなどを行う「テントサイト」、水消化器などを使った防災体験などの「野外サイト」の3つのカテゴリーを用意。子どもたちが火起こしした大羽釜炊き炊飯による10㌔のご飯と、ヨモギやハイビスカスなどを使った野草スープが振る舞われた。イベントの最後には、スタッフと来場者らが一緒になって踊る、太鼓の生演奏によるアフリカンダンスワークも行われた。
 マザーハートプロジェクトの川満桐子代表は「癒しと飲食と遊びが重要なキーワード。衛生面も重要になる」とイベントの重要性を指摘し、「東日本大震災後の8年間で仲間も増えてきた」と実感を話した。
 イベントの売り上げの一部は、熊本震災への義援金に使われるという。

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