黒島でウミガメを放流 成長や行動範囲を研究へ 大本小児童が体験

海へ帰るアオウミガメを見守る大本小の児童ら=27日午後、黒島アサビシバナ

 石垣市立大本小学校(金城一石校長)の全校児童6人は27日、春の遠足と海洋教育の一環で黒島を訪れた。NPO法人日本ウミガメ協議会付属「黒島研究所」でウミガメの生態や黒島の文化に触れ、港近くの浜ではアオウミガメの放流を初体験した。

 児童らは午前10時に島に到着し、自転車で島内を移動。伊古浅橋や黒島小中学校を見学した後に同研究所を訪れ、黒島に伝わるウミガメ漁の歴史や海洋問題、海の生き物の生態について学びを深めた。
 山名幹太君(5年)は「同じウミガメでも、食べるもので顔の大きさが変わるなんてすごい。それに、昔の人はウミガメを食べていたんだと知って驚いた」と興味津々の様子。
 中西悠研究員によると、2004年ごろまで黒島ではウミガメ漁が行われ、貴重なタンパク源として人々に食されていたという。同研究所は漁の様子を撮影した動画や実際に使われた漁具などを展示している。
 この日児童らは、同研究所で成長したアオウミガメの子どもを海に帰した。カメの甲羅をきれいに洗い身体測定をしたあと、港近くの浜・アサビシバナで放流した。
 児童らが「カメール」と名付けたアオウミガメ(甲長42・6㌢、体重8・8㌔、性別は成長するまで不明)は見送られたあとも、名残惜しいのかしばらく浜辺を散策。「がんばれ!」「おうちは海だよ」という児童らの声援を受け、ゆっくりと海へ帰って行った。
 片岡如音さん(4年)は「なかなか進んでくれなくて心配したけど、ちゃんと帰ってくれてよかった。海から顔を出してあいさつしてくれた」とうれしそうな様子。
 同研究所によって標識登録されたカメールはこのあと、成長状態や行動範囲を研究する調査対象となる。メスの場合は、産卵期にアサビシバナに帰ってくる可能性もあるという。
 同小は昨年末から、サンゴ学習やビーチクリーンなどを通して海洋教育に力を入れている。金城校長は「森や山だけでなく、海の自然に触れる機会を多く作りたい。子どもたちが視野を広げるきっかけになれば」と話した。

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