尖閣出漁、寄付1500万円超 仲間市議「国民の思い感じる」

クラウドファンディングの応援コメントに返事を書く仲間氏=12日午後、石垣市大川の事務所

 尖閣諸島周辺海域での漁をライブ中継しようと、石垣市議の仲間均氏(71)が10日、インターネットで支援を募るクラウドファンディングを始めたところ、寄付額は12日午後11時半ごろ1580万円を超えた。仲間氏は「国民の『尖閣を守りたい』という気持ちの大きさを感じる。尖閣海域で獲れた魚のブランド化にも自信が沸いてきた」と手応えを語った。寄付は30日まで受け付けている。

 「微力ながら応援しています」「日本国民のため頑張ってください」「自分の国は自分で守る。この当たり前の覚悟を多くの日本人が持つことで、この国はきっと変わると信じます」―。クラウドファンディングのサイトには、12日午後11時半ごろ、寄付者による1390件以上の応援コメントが並ぶ。
 寄付は全国から集まり、寄付額は1人5000円~1万円がほとんどだが、中には100万円を出した人もいた。
 同日午後1時ごろ、仲間氏は石垣市大川の事務所で、鉛筆を使って応援コメントに一通ずつ返事を書いていた。「僕は『尖閣バカ』と言われてきたけど、これまでの成果がやっと認められたと感じる。多くの国民が注目している」と表情をほころばせた。
 1995年、尖閣諸島に初上陸してから26年。政府による上陸禁止後も「尖閣周辺で漁をすることが領土を守ることにつながる」という信念から出漁を継続し「パトロール」と称して航行する中国海警局船と対峙している。
 石垣島から尖閣諸島まで約170㌔。1回の漁で燃料費、エサ代、氷代など20万円以上の費用がかかる。海警局船は尖閣の中国領有権を主張するため、接近や追尾などで日本漁船の操業を故意に妨害しており、水揚げができないと赤字に陥ることも珍しくない。
 尖閣海域で漁をする漁業者は近年、激減しており、石垣島でも仲間氏を含め数えるほど。仲間氏は9日にも石垣港から尖閣を目指したが、エンジントラブルで帰還。相当な額の修理代を覚悟したところだったという。
 クラウドファンディングは、スタッフに勧められ初めて取り組んだ。漁の様子を全世界に中継することで、日本漁船に迫る海警局船の動きをけん制する狙いがある。
 寄付額は目標の400万円を開始から2日でクリアし、1千万円を超えたあとも分単位で伸び続けた。スタッフも「予想外の反響」と舌を巻く。尖閣情勢に危機感を抱く国民がサイレント・マジョリティ(物言わぬ多数派)であることを物語る。
 寄付者の熱い思いを背に、仲間氏は8月ごろ、機材をそろえて尖閣海域に出航する。

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