ごみ焼却施設入札を延期 住民反発受け説明会開催へ 石垣市

石垣市が来年度から基幹改良工事を予定しているクリーンセンター=5月29日

 石垣市は、19日に予定していたクリーンセンター(ごみ焼却施設)基幹改良工事の実施設計業務入札を延期する方針を固めた。市と地域住民が締結している「公害防止協定」の見直しが済んでいないことに反発の声が出ていることに配慮し、判断した。地域住民向け説明会を旧盆開けにも開催する方向で調整しており、説明会後に改めて入札を行う。住民の一部が批判している工事の防衛予算活用については、今後も変更はない。

 市はクリーンセンター供用開始前年の1996年、周辺の嵩田公民館、名蔵公民館、バラビドー地域と公害防止協定を締結し、有害物質排出の恐れがあるとして廃プラスチック類を焼却しないことを確認した。このため現在、廃プラ類は焼却処分せず、最終処分場に埋め立てられている。
 しかし市は今年5月、廃プラ類とその他のごみの混焼実験をクリーンセンターで行い、排出される有害物質が国の基準値以下であることを確認。基幹改良工事を機に、廃プラ類を「燃やすごみ」に分類し直し、クリーンセンターで焼却することを検討しており、3地区に協定見直しを要望している。
 基幹改良工事は来年度着工予定で、工期は3年間を見込む。市環境課は「老朽化した焼却炉を更新するための工事で、廃プラの焼却方針とは関係ない」と説明しているが、3地区住民は10日、市役所を訪れ、公害防止協定の見直し前に実施設計を発注する市の方針に抗議した。
 市は基幹改良工事に防衛予算を活用する方針だが、嵩田公民館は現予定地での自衛隊配備反対を決議しており「防衛予算の活用について住民に事前説明がなかった」と工事着手を疑問視している。
 大城智一朗環境課長は、実施設計業務入札の延期について「廃プラ類の混焼実験結果をまだ地域住民に説明していないため、住民の健康に害が及ばないことを報告した上で入札に臨みたい」と話した。入札に参加予定だった業者には延期を通知済みだという。
 地域住民対象の説明会は、3地区住民を1カ所に集めて開催する方針。地域住民が協定見直しに応じなかった場合については「(廃プラ類を燃やすごみにする)分別の変更はできない」と明言した。防衛予算活用の方針は維持する。
 市は地域住民とは別に、全市民対象の説明会を開催することも検討している。

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