一般社団法人八重山青年会議所(会員32人、国仲恵亮理事長)の創立60周年記念式典が4日午後、市内のホテルで開かれた。石垣市とSDGs推進連携協定を締結。会員らは「幸せ溢れる八重山の創造」ために、経済活動に限らず持続可能な社会に向けて邁進する、と誓った。
協定内容は、両者の連携による①SDGsの地域内認知度向上と具体的取組の推進②行政、企業、団体、住民等のネットワーク強化③官民連携による対外発信④中小企業に対する啓発と普及⑤次世代の子どもたちへの啓発と普及―。
国仲理事長は「地域の青年経済人・リーダーとしてしっかりSDGsに取り組む」と決意を新たにした。
60年の節目にあたっては「道を築いた歴代メンバー、愛すべき地域、将来を担う子どもたちに感謝を表し、幸せ溢れる八重山の実現に向けて恩返しをする」と抱負を述べた。
43代理事長でOBの中山義隆石垣市長は「創立以来、次世代の担い手として地域社会の発展に貢献し、OBらは郡内に限らず活躍している。コロナ禍により厳しい経済状況に直面しているが、柔軟で斬新な発想で社会課題の解決に取り組んでほしい」と祝辞。
公益財団法人日本青年会議所(野並晃会頭)、同所沖縄地区協議会(久高将泰会長)、一般社団法人那覇青年会議所(安本良太理事長)、ことしで姉妹締結40周年を迎える蘇澳港國際青年商會(石知凱会長)、同締結5周年の一般社団法人稚内青年会議所(野口裕行理事長)らは新型コロナウイルス感染防止の観点から来島を控え、それぞれビデオメッセージを贈った。
久高会長は「少しでも近くにいると感じてほしい」と糸満市の喜屋武岬から動画を撮影し、「60周年は2度と訪れない。開催に至った国仲理事長の思いに敬意を示す」とした。
石会長は「積み上げてきたこの関係は当たり前ではない。先輩たちの思いを引き継ぎ相互理解を深めよう」と日本語で呼び掛けた。
同青年会議所は1962年に発足。2020年代の運動指針には「幸せ溢れる八重山の創造」のスローガンのもと①安心快適な社会実現②力強い経済の推進③次世代を担う青少年の育成④組織力拡大―を挙げた。
式典は創立記念日の8月1日に開催予定だったが、感染拡大を受けて一時延長。誕生祭を祝うことでOBと地域に感謝を発信したいという国仲理事長の思いで、感染対策を徹底の上、実施された。
24人の出席会員は全員PCR検査を実施し、会員の一部はリモートで参加。密を避ける席配置などを行い、祝賀会は控えた。