給食、異物混入など3件 学校配膳室の改善訴え 石垣市

㊧ドアが破損した学校の配膳室㊨天井が破損した学校の配膳室=9日(米盛初恵市議提供)

石垣市の3小、中学校で、7月から11月にかけ、給食に木材が混入したり、食材周辺から虫が発見されたケースが3件確認されていたことが分かった。14日の市議会一般質問で米盛初恵氏が取り上げ、3校とも給食を一時保管する配膳室の衛生状態に問題があると指摘。市教育委員会に対し、早急な改善を要請した。
米盛氏によると、給食への異物混入などがあったのは7月、9月、11月で、それぞれ異なる学校だった。
7月は米飯の中に木片が入っているのを盛りつけしていた担任が発見。配膳室には米飯が入ったボックスの置き場があり、木片は置き場のベニヤ板と一致したという。
9月、11月は、いずれも米飯が入ったボックスの隙間から虫が押しつぶされた状態で見つかった。米飯の中には入っていなかったため、米飯は給食に出されたという。
給食のおかずは給食センターがコンテナで密閉し、各学校に配送。米飯、麺、牛乳は委託業者が直接、各学校に出荷している。
異物混入を受け、給食センターは米飯を出荷している業者に対し、報告書を作成して学校側に提出するよう要求。業者は「どこで混入したか分からない状況では報告書は書けない」として応じなかった。
虫が見つかった2校のうち1校は発見から4日後、学校配膳室の衛生状態に問題があった可能性が高いと認め、教頭が業者側に謝罪。もう1校の教頭も業者との面談では、配膳室の衛生状態が原因だった可能性を否定しなかったという。
米盛氏は一般質問で、各学校の配膳室を撮影した写真を議場のモニターで映写。入口のドア破損、天井の破損、米飯が入ったボックスの置き場の老朽化、ボックスと掃除用具が隣り合わせで雑然と保管されているなど、衛生状態の悪さをうかがわせた。
米盛氏は「大変危険だ。あのような場所に子どもたちの食事を一時的にでも置いてはいけない。配膳室の衛生管理徹底を求める」と述べた。業者に報告書の提出を求めた給食センターの対応も「一方的」と批判した。
市教委の天久朝市教育部長は「今一度、校長に衛生管理の徹底を図ってほしい。学校で対応できないものは教育委員会がが設置者として責任を果たすので、学校と連携しながら対応したい」と答弁。配膳室を再点検し、改善に向けた予算措置を検討する考えを示した。
米盛氏は取材に対し「古い学校の配膳室の状態であれば、十分に木片や虫が混入する可能性がある。各学校で衛生基準の統一化を図るべきだ」と訴えた。
市教委によると、各学校の配膳室には、納品時など必要な場合に限って関係者のみ出入りし、外部からの異物混入を防ぐよう徹底している。県からは年6回、衛生管理の徹底、食中毒発生防止の通知があり、市も今月、改めて配膳室の衛生管理を徹底するよう各学校に通知する方針。

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