新年度がスタートした1日、官公庁や企業で一斉に年度始め式が開かれた。八重山の3市町では、石垣市の中山義隆市長、与那国町の糸数健一町長が職員に訓示し、住民福祉の向上へ奮闘を促した。前町長の逮捕で町長不在となっている竹富町では、大浜知司副町長が町民や職員に改めて陳謝した。
「末永く親しまれる役所に」 市長、観光回復に意欲
石垣市の年度始め式は市役所会議室で職員を集めて開かれた。新庁舎で初めて迎える新年度となり、中山義隆市長は訓示で「これまで以上に職員一丸となって効率的な市政運営を諮り、一層決め細やかな市民サービス、窓口対応に努め、末永く親しまれる市役所を目指す」と述べた。
3月には中山市長の4期目がスタートしたばかり。市長はマニフェスト(選挙公約)実現に改めて意欲を示した。
その上で「まずは新型コロナで失われた2年間を取り戻す。観光業の回復にしっかりと取り組む。他の産業へも経済効果を波及させ、市全体の景気回復を図る」と強調。
具体的な施策として、国際線の就航やクルーズ船寄港の再開、主要都市での誘客キャンペーン、ゴルフ場付きリゾート施設の着工支援などを挙げた。
政府の地震調査委員会が、今後30年以内に南西諸島で巨大地震が起きる可能性を90%と報告したことに言及。「明和の大津波から251年、大地震はいつ起きてもおかしくない」と述べ、地域防災力強化に向け「市民防災の日」の24日に大規模な防災訓練を実施すると表明した。
キャプション:中山市長の訓示を聞く職員=1日午前、市役所会議室
(竹富見出し)「創生の新たな一歩」 町長選、新庁舎開庁控え
竹富町は1日、町役場で年度始め式を開いた。人事異動や新規採用職員の辞令交付式もあり35人が異動、うち14人は課の名称変更に伴うもので、世界遺産推進室が自然観光課(6人)、産業振興課が農林水産課(8人)にそれぞれ変更された。5人が新規採用され、4人が出向。昇任はなしだった。
大浜知司副町長は式辞の冒頭「町は現在、町長不在という非常事態であり、町民には多大なご迷惑をおかけしている」と陳謝した。
昨年度からの継続事業として産業振興、超高齢社会への対応、子育て支援、教育環境の整備など、島々の均衡ある発展に引き続き取り組んでいく姿勢を示した。
18日には町長選があることや、5月2日には新庁舎開庁を控えていることから「創生の新たな一歩を踏み出す歴史的な年度。職員一人ひとりが自覚と責任を持って職務に精励し、質の高い行政サービスの提供と粉骨砕身の努力をお願いしたい」と奮起を求めた。
辞令交付式では新規採用職員5人が服務宣誓と決意表明を行った。
「創生の新たな一歩」 町長選、新庁舎開庁控え
竹富町は1日、町役場で年度始め式を開いた。人事異動や新規採用職員の辞令交付式もあり35人が異動、うち14人は課の名称変更に伴うもので、世界遺産推進室が自然観光課(6人)、産業振興課が農林水産課(8人)にそれぞれ変更された。5人が新規採用され、4人が出向。昇任はなしだった。
大浜知司副町長は式辞の冒頭「町は現在、町長不在という非常事態であり、町民には多大なご迷惑をおかけしている」と陳謝した。
昨年度からの継続事業として産業振興、超高齢社会への対応、子育て支援、教育環境の整備など、島々の均衡ある発展に引き続き取り組んでいく姿勢を示した。
18日には町長選があることや、5月2日には新庁舎開庁を控えていることから「創生の新たな一歩を踏み出す歴史的な年度。職員一人ひとりが自覚と責任を持って職務に精励し、質の高い行政サービスの提供と粉骨砕身の努力をお願いしたい」と奮起を求めた。
辞令交付式では新規採用職員5人が服務宣誓と決意表明を行った。
「コンプライアンスの徹底を」 糸数町長
与那国町の年度始め式は町役場で職員を集めて開かれ、糸数健一町長は町職員による助成金の着服が発覚したことに触れ、コンプライアンスの徹底と綱紀粛正を求めた。
今年度のスタートに当たり「与那国というキャンパスに、職員一人ひとりがいろいろな絵を描いて、いろいろな色を付けてくれれば、町は明るくなる」と職員を激励した。