第6回「八重山に国立自然史博物館をつくろう!」小中高校生研究発表会及び講演会(主催・八重山への国立自然史博物館の誘致に向けた推進委員会)が22日午後、石垣市役所で開催された。
発表では、海星小学校の池淵悠翔君(2年)と璃央奈さん(4年)の姉弟が、第62回沖縄県児童・生徒科学賞作品展で優良賞を獲得したカマキリと蝶の研究を発表。同作品展で佳作を獲得した大浜中学校3年の西原智章君と大浜小学校6年の智穂さんの兄妹は、鳩間島のヤシガニの研究について説明した。
悠翔君はカマキリを育て、繁殖に成功。生まれたカマキリに、採集した昆虫をエサとして与え続け半年以上かけ育てた。羽化に成功した個体と失敗した個体の違いを観察。最後に「次の目標はカマキリの標本を作ることだ」と述べた。
璃央奈さんは石垣市の「市蝶」・オオゴマダラの卵を家庭で育てた過程を説明。蝶の標本作りも行ったと報告した。「標本作りは難しいが、卵から育てた思い出がある。(完成させ)宝物ができた」と目を輝かせた。
智章君と妹の智穂さんは、数年前に捕獲した個体を再び捕獲し移動できる距離や甲羅の模様がほぼ変化しないことを確認している。
八重山高校の2グループが、石垣島で観察できるオキナワアナジャコとクマゼミの生態研究を発表した。
講演会では、九州大学の菅浩伸教授が「八重山のサンゴ礁と名蔵湾の沈水カルスト」と題し講演。名蔵湾内にあるサンゴの重要性と八重山周辺のサンゴ礁との違いを説明。「不明な部分も多い。名蔵湾を筆頭に特殊な環境なので明らかにすべき」と主張した。
終了後、発表者には﨑山晃市教育長から記念品と奨励賞が授与された。