2022年度石垣市教育委員会指定研究報告会が24日午後、石垣第二中学校で行われた。国による学校現場のICT推進事業「GIGAスクール構想」の実施から1年以上が経過した成果と課題を教育関係者が共有する目的で、公開授業と研究報告会が行われた。
「GIGAスクール構想」では、1人1台のデジタル端末を生徒に支給。高速大容量の通信ネットワークと繋ぐことで次世代の教育環境を各クラスに提供している。
研究報告会は、今年度に教育委員会から研究指定校に設定された二中で実施された。
公開授業は午後から始まり、各教科の授業が公開された。登野城小学校の教諭約30人や、竹富町の教諭、教育委員会の職員が各クラスを回り、ICT端末を使った授業を見て回った。
授業は、複数のアプリケーションを使って進められる。生徒の興味関心を高めるためや教師の業務支援など、用途別に使い分ける。
同日は各クラスで英語や数学などの授業を行い、﨑山晃教育長も視察。英語の授業ではクイズ形式で問題を出し、生徒は端末を使い解答。正答数が高い生徒を評価する動画が教室内に設置された大型スクリーンに表示された。
研究報告会では、二中の研究主任・仲真良治教諭が二中の実績を説明。ICT端末を使った授業を行うことで「生徒の思考や学びの過程、状況を把握できる。生徒1人ひとりに合わせた学びができる。様々な意見・考え方を(ネットワーク上で)共有し可視化できる」とメリットを強調した。
一方、今後の課題も列挙し「身につけさせたい力を明確にした授業づくりやICTと板書、それぞれの長所、短所を意識した使い分けが必要」と指摘した。