首里城正殿前に設置される大龍柱などに活用される細粒砂岩(フルシ)を沖縄本島に運ぶため、与那国町は25日午前、令和首里城復興イベント「与那国フェスティバル~木遣唄・踊り~」を久部良地区で開催した。5公民館から5人ずつ計25人の女性が民俗衣装を身に包み、島内から切り出した石材を前に木遣唄(きやりうた)を披露した。
今年度から始まった首里城正殿の整備復元工事では、大龍柱の復元も予定される。
2019年に焼失した首里城正殿の前に設置されていた大龍柱も、与那国産の細粒砂岩が使われており、今回も同じく与那国産が使用される予定。
フェスティバルは、町教育委員会が共催し、同町自治公民館連絡協議会、民俗芸能伝承保存会が協力。島内で伝承される民俗芸能「木遣唄・踊り」などを上演して、沖縄本島までの石材運搬の航海安全を願うとともに、喜びを表した。
久部良多目的集会施設前に石材は置かれ、多くの町民が見守る中、フェスティバルが行われた。木遣唄を披露した東浜みずきさんは「年配の方も喜んでいた。参加して良かった」と感想を話した。「今回、与那国から石材が運ばれることが分かって、前回も使われていたことを知った人も多かった」と振り返った。