将棋ファン交流の場に 市にクラブ開設へ 「どのレベルにも対応」

将棋クラブを発足させる石垣長武さん=八将館こども将棋教室

石垣島に将棋クラブが誕生する。藤井聡太六冠=棋聖・竜王・王位・叡王・棋王・王将=の活躍で空前の将棋ブームのなか、石垣島でも将棋に関心を持つ人が急増している。だが、対局の場が限られているのが実情。新たに発足するクラブは、「将棋を指す場がほしい」という潜在的なニーズにこたえ、腕を磨くほか、ファンたちの憩いの場ともなりそうだ。

「石垣島将棋クラブ」を発足させるのは、日本将棋連盟八重山支部で事務局長を務め、2013年から「八将館こども将棋教室」を主宰する石垣長武さん(53)=6段。石垣さんによると、同八重山支部に所属するのは有段者ら。仲間同士で対局を楽しんでおり、一般の人が新規参加するには敷居が高い。
一方、こども将棋教室は高校生までに限られている。このため、「将棋を始めてみたい」「もういちど将棋を楽しみたい」「高校を卒業しても将棋を続けたい」という一般的なレベルの大人の愛好家の受け皿がなかった。
石垣さんは、「定期的に無料講習会を開くと十数名の参加があり、60、70歳の男女が多いのですが、対局相手がいない、一人でゲームの将棋をやるしかない、という悩みをよく聞きます。中には、夫が亡くなり、将棋盤が残されたので私もやってみたい、という女性もいる。今まではこうした声にこたえられず、残念でした。クラブでは定期的に活動し、こうした隠れた愛好家をフォローしていきたい」と、動機を語る。
クラブは、高段者から知識ゼロの入門者までだれにでも門戸を開放。今年度は10回ほど開催を予定し、毎回、実力別にグループ分けして対局を楽しめるようにする。初心者には講習と練習対局で基本を身につけてもらうところから始める。
石垣さんは「石垣島では市長杯などの将棋大会に50人ほどが参加することもあり、潜在的な将棋ファンは多い。コロナ禍ではオンライン大会などを開いてきたが。コロナも一区切りしたのでぜひ対局を楽しんでほしい。仲間と切磋琢磨し、楽しみながら上達をめざす場としたい」と大勢の参加を期待している。
第一回の活動例会は今月23日に、大川公民館会議室で午後1時から午後3時半まで開催の予定。受け付けは午後1時~午後1時半(時間厳守)。参加会費は男性800円、女性600円、高校生以下500円(参加都度会費制)。だれでも参加できるが事前申し込みが必要。申し込み・問い合わせは八将館こども将棋教室℡0980・87・5015(石垣さん)かメールhaashokan@gmail.comへ

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