24日の「辺野古米軍基地建設のための埋め立て」の賛否を問う県民投票に向けたシンポジウム「県民投票のこれまでとこれから~県議会における議論と展望~」(主催・「辺野古」県民投票の会、沖縄タイムス)が9日、宜野湾市の沖縄国際大学で開かれた。不参加を表明した自民、公明を除く県議会各会派の議員らが意見交換した。
埋め立て反対の姿勢を示す日本維新の会の大城憲幸県議、会派おきなわの新垣清涼県議、社民・社大・結連合の宮城一郎県議、共産党の渡久地修県議が登壇した。
大城県議は「以前から辺野古の滑走路機能については妥協の産物だと言われている。税金を使って、機能的に不十分なものを作るもので、国民への説明もつかない」と答えた。
宜野湾市選出の宮城県議は普天間飛行場について「取られた土地を返してもらうのは当然。しかし返してもらうにあたり、同じ県民にその負担を押し付けるのは我慢できない」と強調。渡久地県議は「辺野古に造る基地は普天間の代わりではない。普天間にはなかった弾薬搭載機能がある。強襲揚陸艦が接岸できる軍港機能も作られる。海兵隊が持つ全ての機能が一つにまとまった強大な新基地に変化する」と説明した。
若者や学生とのパネルディスカッションでは、名護市長選、県知事選で政権与党が推薦する候補者の青年部長を務めた嘉陽宗一郎さん(24)が「県民投票の結果に対してどのような責任の取り方をするか」と質問した。渡久地県議は「多くの県民に投票に行ってもらい、反対の民意を示すことができるかどうか、そこに私たちの責任がある」と述べた。
学生からは「政府の安全保障に関する認識は沖縄と差がある」という意見が出た。大城県議は「国が一方的に決めて地方に押し付けるのではなく、基地の場所を決める時には基準となる法律があってもいいのではないか」と答えた。新垣県議は「本当に基地が必要ならば、全国民が納得する説明をしてほしい。中国が沖縄に攻めて来るとは思っていない」と答えた。
県民投票の会の元山仁士郎代表は「我々一人ひとりが歴史を作り、動かしていける」と投票を呼び掛けた。