津波襲来 CGで可視化へ 防災意識高揚へ動画作成 石垣市

津波襲来直後の地域の様子をCGで描写した北海道厚岸町の防災啓発動画(ユーチューブより)

住民の防災意識高揚に役立てようと、石垣市は、島に津波が襲来した場合に想定される状況をCG(コンピュータグラフィックス)で可視化した動画を年度内に作成する。道路の浸水や建造物の倒壊などをリアルに描写することで「ふだん通っている地域がどうなるかイメージし、改めて避難の方法を考えてもらいたい」(市防災危機管理課の真栄田義史係長)と期待する。

動画では、津波襲来が予想される島内の沿岸域数カ所の実際の映像に、津波が遡上(そじょう)する様子をCGで重ねる。ブロック塀や電柱の倒壊、電線の切断など、津波襲来と同時に予想される状況もシミュレーションする。
島内の撮影場所としては、津波浸水域である美崎町や白保などが想定されている。津波が襲来した際の具体的な避難の手順なども動画内で紹介したい考え。
動画の長さは15分以内で、完成後はユーチューブで公開するほか、学校での防災教育などでも活用する。地域への津波襲来を想定した動画は北海道厚岸町などで作成しているが、八重山では初めて。
厚岸町が公開した「防災啓発動画」では「津波で最悪の事態が発生した場合を想定し、町民全員に津波から命を守る方法を正しく身につけていただくために作成した」と動画作成の趣旨を説明している。
石垣市の動画作成では、財源にはふるさと納税の「まちづくり基金」を活用。現在、動画作成の委託業者を公募している。
24日に公募を締め切ったあと、今月中に一次審査を行い、6月13日には副市長を委員長とするプロポーザル運営委員会で公募に応じた業者のプレゼンを受ける。来月中には業者を決定する予定。
10月29日には県の防災訓練が石垣市で行われるため、訓練に合わせ、動画の一部を先行して公開できないか調整する。
真栄田係長は「百聞は一見に如かず。津波襲来でどうなるかを動画で確認してもらえれば」と話した。

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