2022年度に八重山を修学旅行で訪れた学校数は166校、人数は2万6596人で、いずれも過去最多だったことが13日、石垣市内のホテルで開かれた八重山教育旅行誘致委員会(親盛一功委員長)の全体会議で報告された。新型コロナウイルスの影響で、海外から八重山に修学旅行先を変えたケースが多かったことが要因と見られている。23年度は八重山で126校の修学旅行が見込まれており、22年度には及ばないものの、コロナ禍前を上回るペースとなっている。
同委員会のまとめによると、八重山を修学旅行で訪れた学校数と人数は19年度102校(1万9130人)、20年度42校(5473人)、21年度74校(1万5310校)と推移。19年度が従来の過去最多だった。
22年度に来島した学校数を月別で見ると、4~9月が0~14校だったのに対し、10~3月は9~42校で、年度後半に集中している。11月が最も多かった。
23年度は126校、2万2331人の見込みで、学校数、人数ともコロナ禍前の19年度を上回る。同委員会は「コロナ禍などの特殊要因を除き、増加傾向が続いている」と分析。八重山とは異なり、沖縄本島はコロナ禍前に比べて減少傾向にあるという。
来島を予定する学校は、都道府県別では大阪(35校)、兵庫(27校)、東京(15校)の順に多かった。
親盛委員長は「石垣は10月以降の観光客の入れ込みが少ないので、修学旅行にもう少し入ってもらえれば、八重山の経済も潤う」と期待。一方で、年度後半に修学旅行が集中することで、観光施設側の受け入れ態勢に課題が出てくる可能性も指摘した。
参加者からは「コロナで乗務員が減っていることもあり、バスが足りない」と指摘する声もあった。
この日の全体会議では、会員企業のキャラバンや継続して来島している学校への感謝状贈呈など、23年度活動計画を承認した。前年度事業報告によると、22年12月に東京での誘致活動を行った。
同委員会は八重山の観光事業者33社で構成。八重山広域市町村圏事務組合、石垣市、竹富町、航空会社などがオブザーバー参加している。