祖先の霊、家族で迎え 「見守ってくれてありがとう」 旧盆入り

仏前で手を合わせて祈願=28日夕、白保

 沖縄で28日、先祖の霊を供養する旧盆が始まった。ンカイビー(迎え日)と呼ばれる旧盆初日、石垣市内では各地で親族一同が集まり、グショー(あの世)から祖先を迎えた。昨年までは新型コロナウイルス禍の影響で、参加人数を減らしたり、集まりを見合わせていたが、今年はようやく通常通りの旧盆を過ごせる家族も多かった。

 石垣市白保の大泊才子さん(80)宅では、才子さんの弟・吉博さん(70)、次男・範天さん(53)や、孫、ひ孫までと多くの家族が集まった。
 午後7時ごろ、家族で仏前に座り、才子さんが八重山の言葉で「日ごろから家族の健康を見守ってくれてありがとう。子どもたちの成長と無病息災を祈願します」と唱え、全員で静かに手を合わせた。
 仏前には、沖縄の伝統的なお供物の落雁(クーガシ)や、パイナップルやシークヮーサーなどのフルーツが供えられた。一家は仏前での祈りを終えると、一同で食事しながら昔話などに花を咲かせた。
 才子さんには孫が9人、ひ孫が11人いると言い、毎日欠かさず仏前で家族の健康を祈願している。「日ごろの子どもたちへの祈願がかなっているのかなと思う」と、旧盆で元気な姿を見せている子どもたちをうれしそうに眺めた。
 吉博さんは「ふだんは身内でも仕事が忙しくて会えない。旧盆は集まって話をする機会になっている」と話した。

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