東京新聞の望月衣塑子記者が28日、林芳正官房長官の記者会見に出席し、与那国町の糸数健一町長が「中国に好戦的な発言を繰り返している」と名指しで批判。政府の見解をただした。林官房長官は「個々の政治家の活動に関することについて、政府としてコメントは控える」と述べた。
望月記者は、エマニュエル駐日大使が17日に与那国島を訪れ、糸数町長と会談したことについて「中国を敵視する町長に、エマニュエル大使が玉城デニー知事を飛び越して対談した。非常に政治的な意味合いを含んでいるように感じる」と指摘。
糸数町長が報道陣の取材に応じなかったことについても「町民の不安が高まる中で、町民への説明を果たしていないという批判がある」と疑問視した。
林官房長官はエマニュエル大使の与那国視察について「政府は南西地域の防衛体制強化のため、自衛隊の部隊配備をはじめ、さまざまな取り組みを行ってきた。そうした取り組みの状況について、エマニュエル大使が理解を深めることは有益」と評価した。