観光業界「外国人材は魅力的」 人手不足の深刻化背景に 雇用対策協

自治体や関係官庁、教育機関、民間の各業界団体が参加し、雇用対策を議論した=2日、市役所

 2024年度ハローワーク八重山雇用対策推進協議会(大濱達也会長)が2日、市役所で開かれた。近年の雇用情勢と課題が報告され、意見交換も行われた。八重山圏内でも人手不足は深刻な問題で、ホテル事業者は「即戦力がほしい。外国人労働力は魅力的だ。雇用対策やサポートを考えてほしい」と要望した。

 ハローワーク八重山は最近の雇用情勢と課題を説明。昨年度は新規求人数7357人(前年度比926人、14・4%増)、このうち正社員数は2131人(同比351人、19・7%増)だった。率にして29%が正社員の求人だった。求職者は3228人(同比50人、1・6%増)だが、実際に就職した件数は1552人(同比92人、6・3%増)にとどまった。担当者は「質の良い正社員求人を出すべき」と提言。求職者が好条件だと思える求人を企業側が提示することが「人手不足の解消には必要」とした。
 今年3月に八重山の3高校を卒業した生徒のうち70人が就職希望者。このうち69人が内定を獲得(10人は八重山で就職)。残る1人も、4月以降に就職できたという。
 石垣市は高齢者人材の確保を含め、広い世代に就職支援を行うとし、全国の事例を参考にするとした。竹富町は1人の人材が時期ごとに従事する業務を変える国の支援事業を小浜島で始めたと説明した。
 意見交換で八重山特別支援学校の稲田洋一校長は積極的に同校の人材も雇用してほしいと求めた。八重山商工高校の仲山久美子校長は「本校の観光コースに入学する生徒が少ない」とし、地域枠の設置を提言。生徒支援の必要性を強調した。
 総会では、昨年度の事業・決算報告と今年度の事業計画案、予算案が審議され了承された。
 昨年度は高校生向けに地元企業を知る見学ツアー、成人向けに業界説明会を複数回開催した。収支共に約25万6千円で、繰り越し額は約11万円。今年度も昨年度と同様の事業を行う。収支は約23万5千円。

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