新型コロナウイルスの影響で2019年から運休していたチャイナエアラインの国際定期便「台北―石垣線」が28日、約5年ぶりに運航を再開した。石垣市と台湾を結ぶ唯一の定期国際線の復活に、空港では歓迎セレモニーが行われ、関係者や観光客らが再開を祝った。
対象便は午前8時、台北からの便(CI124)が159人を乗せて南ぬ島石垣空港に到着。国際線到着ロビーでは、石垣市のマスコット「ぱいーぐる」や観光団体職員らが出迎え、搭乗客に記念のノベルティーを配布。地元の泡盛を甕に注ぐ「泡盛甕入れの儀」や記念撮影も行われ、約30分間のセレモニーに笑顔が広がった。
チャイナエアラインは、同路線を2012年にチャーター便として開始、翌年には夏季限定の定期便として運航していたが、コロナ禍により19年10月を最後に休止。今回の再開により、週2便のペースで往復運航される。
あいさつに立った石垣市の中山義隆市長は、「市民や観光事業者が心待ちにしていた。この路線があることで、交流の可能性が広がる」と喜びを語り、「今後は夏季に限らず年間を通じた運航を目指したい」と意欲を見せた。チャイナエアラインの李宜洲(リ・イーチョウ)日本支社長も「再開は大きな喜び。ビジネスや観光を通じて、台湾と石垣の交流がより一層深まることを期待している」と話した。
この日は、台北駐日経済文化代表処那覇分処の王瑞豊(おう・ずいほう)処長や、台湾クラブメッドのリュウ・トリスタさんも出席。関係団体の代表者らと共に再開を祝った。
国際線の再開を心待ちにしていた市民の一人、平地正三さん(73)は「那覇経由では時間もお金もかかっていたが、これからは気軽に行き来できる。台湾の友人にも石垣の魅力をたくさん紹介したい」と再開を歓迎した。