石垣市の中山義隆市長は24日午後、市議会6月定例会の閉会後に報道陣の取材に応じ、不信任決議の可決を受け、自動失職を選ぶと表明した。「辞職した場合、来年2月に再び市長選だ。関連予算は2200万円で、一般財源から再び出す。税金の無駄遣い」と指摘した。再出馬は明言を避けた。中山市長は29日午前0時で失職する。
18日の本会議で行われた不信任決議の審議では、与党も賛成した。中山氏は10日以内に失職か議会解散かの選択を迫られたが、議会解散は否定していた。
中山氏は「自動失職の最終的な判断は昨日(23日)自分で決断した」と説明。仮に再出馬し当選すれば、再び4年の任期が始まる。5選を目指して再出馬する可能性については「後援会や支持者の意見を聞いてからの判断」と述べるにとどめた。
昨年度の国民保険事業特別会計に関連した専決処分について、日付の改ざんが指摘され、市議会が中山市長の不信任を可決していた。中山氏は「けじめを付けるため(与党が)賛成した」と述べ、市民への説明の機会を設けることも検討するとした。
専決処分は5月30日付となっているが、中山氏は6月9日に自身で文書に押印した。日付が間違っているとの認識はあったかとの問いに「その認識はない。同日の決裁にしなければいけない(と思っていた)」と述べた。
市長選は失職から50日以内に行われるが、来月20日投開票の参院選と同日に行われる可能性が指摘されている。一方、失職日から期間を置くべきとの意見もあり、8月までずれる可能性もあるが、同月中旬は伝統行事と重なるため不向きとの意見もある。
29日以降は、市長の職務代理者は副市長が務める。