丸焼きに「大自然の味」 台風4号接近で中止 与那国カジキ大会最終日

役場職員が朝から準備したカジキの丸焼きに、参加者の目が釘付けになった=6日午後、久部良漁港

 第36回日本最西端与那国島国際カジキ釣り大会(町主催)は6日、台風4号の影響で、トローリングの部は開始約1時間で中止された。磯釣りの部や屋外の関連イベントも参加者の安全を考慮して開催は見送られた。

 台風4号の接近を受け、実行委は5日、翌6日のトローリングは午前中で終わるスケジュールに変更。同日午前7時には予定どおり始まったが、開始早々に海上の風速が強まり、中止を決定した。
 実行委は急きょ、スケジュールを変更。午後6時半に予定した閉会式を正午に、ステージイベントは午後3時に、それぞれ行った。
 トローリングの優勝は5日に235㌔を釣り上げたプラスワン(第三正丸、上原正且船長)、磯釣りの優勝は12・2ポイントを獲得した江角健太郎さん(与那国)に決まった。
 ステージイベントでは、陸上自衛隊第15音楽隊(那覇)が、与那国島がロケ地になった「Dr・コトー診療所」のテーマ曲やアニメソングなどを演奏して来場者を楽しませた。
 会場では、毎年恒例となったカジキの丸焼きが提供された。5時間かけて蒸し、フォークリフトで運ばれてきたカジキ(約100㌔)に、子どもたちは歓声。大人たちは巨体にスマートフォンを向けて撮影していた。
 閉会式で実行委員長の糸数健一町長は「残念だが、(選手の)安全第一で競技を中断した。来年も来島しリベンジしてほしい」と、風で天候が不安定でも参加した選手に感謝した。
 プラスワンのアングラー(選手)・古川敏浩さん(49)は「6日も開催できれば最高だったが、無理して出港はできない」と実行委の判断に納得。スタッフとして大会運営を支えた役場職員に感謝した。
 カジキを味わった出口信香さん(56)=長崎=は「マグロをしっかりと焼いたような感触。大自然を感じる味で美味しい」と声を弾ませた。

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