米軍情報サイト「dvids」は3日、沖縄本島に司令部がある米海兵隊第3海兵師団が、海軍・海兵隊遠征艦艇阻止システム(NMESIS、ネメシス)を使った訓練を行ったと発表した。同システムは無人で地上からミサイルを発射し洋上の艦艇を攻撃する兵器。11日から県内でも始まる日米実働訓練(レゾリュート・ドラゴン25、RD)では、石垣島などに展開される予定。
ネメシスは、少数の隊員で対艦ミサイルを発射できるよう既存の軍用車両(人員輸送用)を改良した兵器。車両の荷台部分に発射機を載せ、見方の艦艇を援護または上陸する敵を迎撃する島しょ防衛用の兵器。
運用するのは、第3海兵師団に所属する第12海兵沿岸連隊。陸上自衛隊が公表した資料によると同部隊は、今回のRDに参加する。
同サイトによると、ネメシスは7月10日に沖縄に初めて配備されて以降、隊員の習熟や作戦演習などを沖縄本島内にある海兵隊の基地で行った。
RDは、毎年行われている陸自と米海兵隊による実働演習。今回は海自や空自、米国の陸海空軍なども参加し沖縄以外でも行われる。過去には米軍のミサイル発射システム「ハイマース」、TPS80レーダーが石垣駐屯地に搬入され、陸自の装備との連携を確認した。
今回も米軍は米軍機を使ってネメシスを石垣空港まで空輸。陸路で駐屯地まで移動すると見られる。