在日米軍は15日、6月11日に発生した嘉手納基地所属のF15戦闘機墜落事故で、緊急脱出したパイロット1人を救助したとして、航空自衛隊那覇基地所属の救難隊員ら9人に勲章を授与した。表彰されたのは那覇救難隊の隊員9人で、米空軍の功績勲章を受けた。
この日、在日米軍司令部からジェリー・マルティネス中将が沖縄入りし、隊員らに直接、勲章を授与した。
事故機は沖縄本島南の洋上に墜落し、パイロットは脱出、洋上に着水し、救助を待った。那覇基地からは、ジェット機で捜索機の「U―125A」と後発の救難ヘリ「UH―60J」が現場に到着。パイロットを救助した。
マルティネス中将は「救難隊のメンバーは迅速に行動し、プロ意識と技術で、米国人パイロットの生命を守った。米軍と自衛隊が一体となって行動できる一例だ」と強調。「同盟関係のある仲間に勲章を授与できるのは誇り」と語った。
UH―60Jの機長・蓬澤崇守1尉は「何かあった場合に救助に行ける体制は取っている。国民の生命と財産を守るために頑張りたい」と胸を張った。
那覇救難隊の主任務は自衛隊機に事故が発生した場合の搭乗員の捜索と救助。7月には災害派遣要請を受け、北大東島から患者を那覇まで空輸する業務にも当たった。
今回、表彰されたのは以下の皆さん。
▽捜索機(U―125A)機長・高橋克典3佐、操縦士・瀬﨑智仁1尉、機上無線員・貞熊武史2曹、救難員・西田仲見3曹
▽救助機(UH―60J)機長・蓬澤崇守1尉、操縦士・井関憲昭3尉、機上整備員・宮岳光典2曹、救難員・今西景太1曹、救難員・赤井一丸2曹