県さとうきび対策本部の砂川博紀本部長が9日、県庁に富川盛武副知事を訪ね、先月末に開かれた「さとうきび政策確立沖縄県農業代表者大会」で決議された、価格安定や増産基金事業の継続などを要請した。今年末に発効するTPP(環太平洋経済連携協定)などの影響を懸念し、県の実情に合わせた生産振興策も求めた。
要請書では、サトウキビの生産コストが高止まりしており、生産意欲を高めるため、再生産に取組める交付金の確保が必要と指摘。増産や生産に必要な機材の予算確保、人材育成への支援策、水源確保やかんがい排水施設などの土地基盤への整備予算の確保なども盛り込んだ。製糖企業の人材確保や整備支援、「沖縄黒糖」の販売環境の支援、農業共済の加入率向上に向けた制度の改善なども訴えた。
要請を受け富川氏は、「県として国に要求していく」と述べた。機材の予算確保について島尻勝広農水部長は「沖縄全体が遅れている。機械化は推進したい。要望に沿える予算措置を行いたい」と応じた。