石垣市の新栄公園に世界平和の鐘が設置されて30周年となることを記念して、18の国・地域、1国連機関から大使などを招いた平和発信イベント「ピースベルアイランド・イシガキ2018」(主催・同実行委員会)の前夜祭が9日午後5時半から、同公園の特設会場で開かれた。小雨が降るあいにくの天気となったが、各国大使などがキャンドルで「PEACE」(平和)の文字をつくり、鐘楼がライトアップされた。10日は午前10時から記念式典が開かれる。
各国大使などが見守る中、特設ステージで金城弘美さんが「とぅばらーま」などを披露。中山義隆市長は「これからも引き続き、最南端の地から世界へ向けて平和の鐘を響かせていきたい」とあいさつした。
各国大使たちは小中学生にエスコートされ、一人ひとりキャンドル台にろうそくを置いた。鐘楼がライトアップされると、出席者から拍手が起こった。
前夜祭に続き、市内ホテルで歓迎夕食会も開かれ、リカ・トゥモールさんのミニコンサートなどが繰り広げられた。
10日は石垣市民会館で開会アトラクションが行われ、市出身の歌手、成底ゆう子さんらが出演する。新栄公園に会場を移し、各国大使らが小中学生にエスコートされ、鐘打を行う。交流昼食会も予定されている。
世界平和の鐘設置は1954年、中川千代治氏が国連加盟国から提供されたコインやメダルで鐘を鋳造し、ニューヨークの国連本部に寄贈したことが始まり。1988年、北海道稚内市に国内で初めて設置され、友好都市提携している石垣市にも引き続き設置された。終戦記念日などに鐘打式が行われ、平和を愛する石垣市民のシンボルとなっている。