玉城デニー知事は31日、西原町の沖縄キリスト教学院大学で学生100人以上を前に講演した。「辺野古米軍基地建設のための埋め立て」の賛否を問う県民投票について「おそらく全ての市町村で実施されるだろう。最後まで41市町村長にお願いをして実現したい」と話した。
学生に対して「最後は自分が決めて、投票に参加する。この民主主義の大切な一票、権利をぜひ大切にしてほしい」と参加を呼び掛けた。
戦後沖縄の米軍統治下時代について「ドルを持っている人が金持ちになれた」と振り返った。「ドルを求めて基地が作られるところにたくさんの人々が集まった。そういう時代があったので、基地があるとなぜか、潤う、もうかるという幻想が沖縄に残っているのでは」と話した。
また祖国復帰後、基地撤退を求めるムーブメントがあったと説明し「ところが日本政府は日米安全保障条約を担保として、『日本にとって米軍は必要だ』ということで、沖縄に置き続けて良いという政策を取ってきた」と強調。「事件・事故が起こるたび、私たちにとって米軍は何なんだろうという、迷いや矛盾、不条理みたい闇が広がっていった」と話した。
学生からは玉城知事に対しフェイクニュースについての質問が挙がった。知事は「知事選の時のSNSは、ハッシュタグ玉城デニーの9割がヘイトだったそうだ。しかし選挙を手伝ってくれた若い方々がカウンターになってくれた」と振り返る。「確証のないことで呟かれて拡散していることが大きい。さまざまな世の中に流れているニュースを、どれが自分の信念に近いかを選ぶ力を身につけると、政治は身近になる」と答えた。