24日投開票の「辺野古米軍基地建設のための埋め立て」の賛否を問う県民投票に向け、県内では埋め立て反対を訴える活動が活発化する一方、賛成派の組織的な動きはほとんど見られない。こうした中、埋め立てに賛成するよう訴えるチラシを県民に配布し、孤軍奮闘するのが元宜野湾市議の平安座唯雄さん(73)=同市=だ。「普天間飛行場の危険性にさらされている宜野湾市民のことを忘れないでほしい」と、県民に普天間飛行場問題の〝原点〟へ立ち返るよう促している。
「県はいつも辺野古移設反対の話ばかり。宜野湾市民を無視している。この問題の原点に触れたくないのだろう」
市議時代から平安座さんが一貫して訴えてきたのは、普天間飛行場の撤去による危険性の除去と、宜野湾市の新たなまちづくりだ。「普天間飛行場が撤去されれば、宜野湾市は沖縄の未来で中心的な役割を果たすことができる。日米両政府が返還で合意している今こそ、普天間飛行場を動かすチャンス」と指摘する。
「基地反対派は『基地をなくしても観光で食べていける』と言うが、日本が平和で安定していないと観光客も来ない。日米安保条約がないと、日本単独で自国を守るのは難しい」。
条約で米国への基地提供義務がある以上、普天間飛行場を名護市の米軍キャンプ・シュワブに縮小統合する辺野古移設が最善の策との認識を示す。