メンバーの人選は当然ながら玉城知事の考えに近いことが条件になると思われるが、そうなると有識者の顔ぶれや、その結論もある程度予想の範囲内となる。単に従来からの辺野古反対の主張をまとめるだけでは、提言は色あせてしまいかねない。
万国津梁会議設置の緊急性にも疑問がある。現行の沖縄振興計画の期限切れとなる2022年3月が迫っている。計画の見直し作業を早急に進めなくてはならない。玉城県政と安倍政権の間がぎくしゃくしているとなれば、なおさら急ぐべきだ。こちらを優先させるべきではないか。
会議の内容が新たな計画にどのように反映されるのかは分からないが、知事が有識者の意見を聞くだけの会議なら、後回しでも問題ないだろう。
いずれにせよ会議で何らかの結論を見出すなら、新たな計画とリンクできる具体的な内容であってほしいし、大風呂敷を広げるだけであってはならない。
玉城知事は10日、日本記者クラブでの記者会見で、米軍の輸送機オスプレイが自衛隊に配備された場合について「自衛隊と米軍における運用は全く違うものと認識している」と述べ、容認する可能性を示唆した。
発言内容は妥当だが、オスプレイは欠陥機だから配備に反対するとしてきた従来の県の見解とは異なる。
基地問題で万国津梁会議がどのような提言をするかより、この件に関する知事の見解を詳しく聞きたい気がする。