深夜、長年同じ場所に現れる野鳥がいる。2007年ごろに気がついた。サンゴの産卵やウミガメの産卵の撮影帰りの深夜、道路の脇に現れる多数の野鳥。最初は大潮の時だけかと思ったが、さにあらず。人里近い宮良でも見かけて、それが必ず、決まった場所に12年以上見られる。
4月29日午後11時、宮良に現れたその野鳥はゴイサギ。これは成鳥。時々ホシゴイと言われる縦じまが目立つ姿幼鳥も現れる。最近、猫が現れるようになって、多分、ねらわれているようだ。
ゴイサギは、醍醐天皇が正五位の位を授けたとされる野鳥で、それでゴイサギと名がついたとされる。「ゴイ」がついたサギたちは、他にサンカノゴイ、ヨシゴイ、オオヨシゴイ、リュウキュウヨシゴイ、ミゾゴイ、ズグロミゾゴイ、ササゴイとなぜか多いが、正五位の位と関係があるとは思えない。これらの中でゴイサギのみが狩猟鳥で、猟の解禁日(11月15日から2月14日)には全国の猟友会会員のターゲットになる。
この日のゴイサギは車のヘッドライトで撮影。目が赤く、しばらくこちらの様子をうかがって、2度ほど走り去る車に驚いて突然飛び去ったが、またなぜか舞い戻った。
いつも決まった側溝そばに長年現れ続けるせいで、どこか親近感がわく、気になる野鳥だ。