【視点】復帰47年「差別論」で未来は開けず

 47歳といえば、社会の各分野で、そろそろトップリーダーの座をうかがう働き盛りの年代だ。しかし沖縄は戦争や米軍統治といった過酷な歴史がハンディになり、成熟はおろか、自立への道もまだ遠いように感じる。
 過去には本土で、沖縄県民への民族的な差別も存在した。記憶すべき歴史の事実だが、歴史を忘れないことと、歴史にとらわれることは違う。
 沖縄への米軍基地の集中は「構造的差別だ」という主張があるが、それは、あまりにも歴史にとらわれた見方ではないか。米軍基地が沖縄に存在するのは、政府が県民を差別しているからではなく、沖縄の歴史的、地理的条件に基づく。
 「差別」という言葉を持ち出して本土と対峙する姿勢は、県民のプライドを傷つけるだけで、政府との生産的な対話の妨げにもなるだろう。
 県が実施した県民の意識調査でも、米軍基地の集中を「差別的だと思う」という割合は若い世代ほど低い傾向が見られた。若者は、真の「沖縄の誇り」とは何か、敏感に感じ取っているのである。

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