県は21日、2020年度の沖縄振興予算要請を前に、県庁で本島中南部の各市町村の首長らを集め、意見交換会を開いた。県は沖縄振興計画が残り2年となる来年度を、計画の取り組みを加速させる重要な年と位置づけており、市町村長との認識の共有に重点を置く。
事前に市町村に意見を求め、回答を発表する方式で意見交換会は進んだ。各市町村からは、一括交付金の増額、社会基盤整備の促進、子どもの貧困対策、次期振興計画などについて意見が出た。
意見交換会は20日、名護中央公民館で開催され、本島北部地区の11市町村が参加した。21日は那覇市、沖縄市、宜野湾市など本島中南部の市町村が参加した、24日には石垣市でも開催される。
県は内閣府との意見交換を経て7月上旬に資料をまとめ、市町村長に提供、8月上旬に知事が国に予算要請する。
意見交換会終了後、報道陣に対し、宜野湾市の松川正則市長は「予算が減っているので、戦略を含めて対応してもらいたいと話した」と報告した。沖縄市の桑江朝千夫市長は、沖縄振興予算の減額を不安視する声が続出したと振り返った。糸満市の上原昭市長は、本島南部の広域交通網整備を県が主導して行うべきと求めたと明らかにした。