沖縄に生息する希少な野生動植物の密漁・密輸防止に向け、環境省沖縄奄美自然環境事務所と㈱NTTドコモは21日、ドコモの画像認識AI「画像認識エンジン」を活用したカメの希少種の判定を行う実証実験を始めた。
対象となる希少なカメはリュウキュウヤマガメ、ヤエヤマセマルハコガメ、ヤエヤマイシガメの3種類で画像認識エンジンを活用したアプリで撮影するとAIが画像を瞬時に判別して希少種かどうかを表示する。
密猟・盗掘防止パトロールの現場や空港・フェリー乗り場などの手荷物検査時や郵便、宅配の受け付けなどで実証実験が進められる。動植物の知識が少ない職員でも判別可能になり、島外への持ち出しを未然に防ぐことが期待される。
NTTドコモの龍秀樹沖縄支店長は「希少動物かは素人はわかりにくい。アプリで即時に判別できるので水際対策で活用したい」と期待した。
この日発足した「世界自然遺産推進共同企業体」とも連携。今回対象とする希少なカメは同団体のNPO法人どうぶつたちの病院沖縄の協力でデータベースが作成された。今後、AIを使った希少種判別の種類も増やしていく予定という。