星のや竹富島(本多薫総支配人)はこのほど、施設内の畑で在来種の大豆、クモーマミ(小浜大豆)の収穫作業を行った。竹富島から失われたクモーマミの復興プロジェクトの一環で、竹富小中学校の児童生徒ら26人が参加、約1時間の作業で60株ほどを収穫した。
同プロジェクトは「島の子どもたちと竹富島の食文化を継承していこう」をテーマに2019年1月に始動、八重山農林高校からクモーマミの種子を譲り受け、2月には竹富保育所の園児たちと種まきをした。
今回収穫したクモーマミは、6月1日に開催されるイベント「集落の日」の豆腐作りの原料として活用される。
夢中に作業していた井上理之介くん(小1)は「はやく豆腐にして食べたい」、隅田雄大くん(小1)は「自分でまいた種が大きくなってうれしい」などと喜んでいた。
同プロジェクトは、スタッフの小山隼人さんが、島のお年寄りから在来大豆が失われた話を聞いたことがきっかけ。「竹富島に大豆を復興させたい」と強い使命感が湧いた小山さんは、島で農業をしている前本隆一さんに「弟子入り」した。「子どもたちの記憶にクモーマミが少しでも残る体験になったと思う」と今回の収穫を喜ぶ小山さんは「今後はクモーマミに限らず島の伝統的な作物を島の方々と協力して残していきたい」と熱く語った。(隅田賢通信員)