しまくとぅば公用語化要請 協議会「民族の自己決定権」

会見で緊急アピールを読み上げた池原会長(写真右から2人目)。=27日、県庁

 しまくとぅば連絡協議会(池原稔会長)は27日、県庁で記者会見し、「しまくとぅば」(方言)の普及促進を目的に緊急アピールを行った。読み上げられたアピール文では、県が発表した県民意識調査をもとに、方言を使う県民が減少していることに危機感を示し、県民が言語普及の基本理念を共有すべきと訴えた。

 県民意識調査によると、方言を使う県民の割合は2017年から2018年の1年間で4・8ポイント減少した。協議会は21日に玉城デニー知事と懇談会し「しまくとぅば」の第2言語化や公用語化を要請した。
 池原氏は「しまくとぅば」は県内各地で違いがあると指摘し「全部は守れないが、地域での取り組みが大事。言葉が消滅するのは、需要がなくなるからだ」と指摘。行政主導で需要喚起のための施策が必要だと訴えた。
 記者会見には、県内各地で「しまくとぅば」の普及活動を行なう各団体の関係者も同席。世代継承を目的に家族内では「しまくとぅば」で会話すべきと訴え、地域コミュニティーである公民館での継承活動も必要だと強調した。
 連絡協議会の名嘉山秀信副会長は、継承問題の解決は「政治マター。知事に期待する」と述べた。「言語は自己決定権に基づく。民族は自分たちの言葉を話す」と訴えた。

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