医師「離島枠」拡大など尽力 鳩間島出身の大城氏慰労 琉球大前学長、3月退任

大城氏の恩師・仲筋氏のあいさつで乾杯した参加者ら。大城氏(中央左)の退任激励には多くの関係者が集まった=5月31日、マリエールオークパイン

 琉球大学学長を6年間務め、今年3月に退任した竹富町鳩間島出身の大城肇氏の慰労激励会が5月31日夜、那覇市内のホテルで開かれた。鳩間島の在沖郷友会や、出身校である八重山高校の同期生らが実行委員会を組織。会場には沖縄本島や八重山から多数の来場があり、大城氏の業績をたたえた。大城氏は学長時代、離島でも同大の授業が受けられる「サテライトキャンパス」の設置、医学部の「離島枠」拡大、琉球大学と提携する国外の大学を増やすことなどに取り組んだ。あいさつでは「思い残すことなく大学を出られる」と笑顔で語った。

 大城氏は中学卒業後、石垣島の親戚宅で下宿しながら八重山高校に通学し、化学クラブに参加。この日、乾杯のあいさつをした恩師の仲筋一夫氏の下、勉学に励んだ。目標だった米国留学のため、琉球大学に進学。経済学を専攻し、卒業後は大学教員として同大の運営に携った。
 石垣市の中山義隆市長は、大城氏が医学部離島枠の確保で、医師不足の解消に向けて尽力したと強調し「大城氏は離島経済の専門家だ。退任後も知恵を貸してほしい」と期待。竹富町の西大舛高旬町長も「今後も八重山や沖縄のために尽力されると思う」と強調した。実行委員長の冨里勝行氏は「大城氏には国とのパイプがある。今後ともご尽力いただきたい」とエールを送った。
 大城氏は1977年3月、広島大学大学院経済学研究科修了。89年4月に琉球大学法文学部助教授、94年4月に同教授。2013年4月、学長に就任した。専門分野は島嶼経済学、数理経済学。日本島嶼(とうしょ)学会副会長をはじめ、沖縄地方労働審議会会長、県振興審議会会長などを歴任した。

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