大本小学校(知念克治校長)の全児童7人は21日、同校で、うるま市赤道小学校(幸喜徹校長)の6年1組35人とテレビ電話で交流し、沖縄戦や戦争マラリアについて学んだことを発表し合った。
赤道小の児童は沖縄本島で起きた地上戦、集団自決、現在も続く不発弾処理、オスプレイ、基地問題について発表した。
大本小は戦争マラリアをテーマに選んだ。1年生から3年生の児童3人は宮里テツさんの戦争体験を元にした紙芝居「テッちゃんの15年戦争」の内容をまとめたものを朗読。高学年は波照間の戦争マラリアの歴史や現在の世界でのマラリア感染問題について発表した。
大本小5年生の氏田苑寿さんは「人を守るためと言って人を殺すような人になりたくない」、同5年生の当銘航羽君(10)は「石垣にも自衛隊基地ができる。祖父母の家の近くで、何か起きた時に、どう避難するか心配」と話した。
発表後、大本小と赤道小の児童はHEIWAの鐘を合唱した。
大本小が本島の小学校とテレビ電話で交流したのは今年で3年目。1年目のテーマは1959年に米軍のジェット機が墜落した宮森小学校、2年目は普天間小学校だった。
知念校長は赤道小の発表について「本島の米軍基地の面積の合計は石垣空港の約200個分と例えるなど、わかりやすかった」とほめた。「県外、国外との交流もでき、児童にもたらす可能性は大きい」とテレビ電話を利用した交流に期待した。