【視点】日米安保 米国と沖縄に不満も

 中国を含め、世界のどの国の軍隊とも対等以上に渡り合えるのは米軍だけであり、日米同盟があることで、日本の平和と繁栄が成り立っているのは間違いない。
 ただし、現在の日米安保が沖縄にも米国にも強い不公平感を与えている以上、現状がこの先百年も持続可能と見るのは楽観的過ぎる。日本はいずれかの時点で憲法を改正し、自国の防衛に真に責任を持てる軍事力確立を目指した上で、米国との相互防衛義務も含め、より対等な日米安保を目指すべきではないか。
 そうなれば沖縄でも自衛隊の役割が拡大する。防衛力の主役が自衛隊であれば、日本は対米関係の問題ではなく、あくまで自国の問題として、基地の整理縮小に取り組むことができる。
 沖縄で米軍基地に対するような激しい反対運動が自衛隊に対して起こったとしても、そのような運動が、県民の広範な支持を得ることはない。「米軍普天間飛行場をどこに移設するか」などは実は枝葉末節の問題でしかなく、基地負担軽減の本質に迫るには、憲法や自衛隊のあり方を問い直すしかないはずだ。
 安倍政権は、参院選で憲法改正を争点の一つに据える方針だ。
 野党も「安倍政権のもとでの改憲は認めない」などと改憲論議から逃げ回るのではなく、参院選を機に、より抜本的な米軍基地問題の解決策を考えてほしい。

固定ページ:
1

2

関連記事

八重山日報公式 X(Twitter)

フォローする

ユーグレナ シルバー人材センター たびらいレンタカー ecovillage アイン薬局 ひとし眼科 嶺井第一病院 とみやま耳鼻咽喉科 ヒデ整形クリニック
ページ上部へ戻る