2018年度の石垣市の自殺者数は7人で、前年度に比べ3人減少したことが分かった。12日、市障がい者自立支援協議会の権利擁護部会(玉盛拓美部会長)の今年度初会合が市水道部庁舎で開かれ、事務局の市が報告した。「少し減っているが、自殺者がいる事実は変わらない。対策が重要」と強調した。市は今年度末、自殺対策計画を策定する方針。
自殺者は全員が男性で、30代1人、40代2人、50代2人、60代2人。
石垣市への自殺に関する相談件数は11件(男性5人、女性6人)。うち8人に実際に自殺を図った前歴があった。過去に精神科を受診したり、入院したことがある人は9人、現時点で受診、入院している人は7人。
訴えの内容は重複があるが、精神不調13件、家族関係3件、就労、生活困窮、恋愛関係各2件、身体不調1件だった。
前年度の石垣市の自殺者は10人だったが、うち1人は石垣市に住所がない人だった。
自殺者数は全国が2万125人(前年度比491人減)、沖縄233人(同13人増)。
関係機関は昨年4月から、自殺対策で相互の連携を図るため「地域支援連絡票」を作成し、自殺を図った人の情報を共有している。
会合で八重山保健所の担当者は昨年度、関係機関から地域支援連絡票が5回届いたと述べ「どの窓口でも自殺を考えている人が目の前にいる可能性は考えられる。丁寧な対応をすることが自殺対策になる」と呼び掛けた。
同部会では、2016年度の県内の障害者虐待認定件数について、養護者による虐待25件、障害者福祉施設従事者等による虐待6件、使用者による虐待6件だったことの報告があった。障害者の地域生活支援拠点整備の取り組み状況なども紹介された。