自治基本条例「廃止だめ」 関係者が存在意義訴え

自治基本条例について意見を述べる川平実行委員長、黒島さん、垣花さん(左から)=17日夜、大浜公民館

 「知って活かそうバガー(我)島の憲法『自治基本条例』」と銘打った集会(主催・同実行委員会)が17日夜、石垣市の大浜公民館で開かれ、廃止条例が市議会で否決された自治基本条例について、関係者が存在意義の再確認を求めた。
 条例制定当時の副市長だった黒島健さんは「自治とは、協働のまちづくりとは―といった話がないまま、三段跳びですぐ廃止という話になった」と市議会を批判。同条例の住民投票制度について「民主主義社会は民意で成り立っている」と実施の必要性を強調した。

 農家の垣花格さんは、市が地元住民の合意なく火葬場の建設位置を選定し、住民の反発を受けて撤回した経緯を説明。「行政が自治基本条例を無視した。条例は絶対に廃止してはいけない」と糾弾した。実行委の川平成雄・元琉球大法文学部教授も意見を述べた。
 石垣市住民投票を求める会(金城龍太郎代表)が市を相手取り、自衛隊配備を是非を問う住民投票の実施を求めている裁判の報告もあった。
 大井琢弁護士は「『住民投票をやりなさい』と命じる判決を出すことは、裁判所にとってはチャレンジング(挑戦的)なことだが、やらないと民主主義の宝を生かすことができない」と訴えた。
 住民投票条例が市議会で否決されため、住民投票を実施できないという石垣市の主張に対し「屁理屈。論破した」と切り捨てた。

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