米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対し、在職中の昨年8月8日に死去した翁長雄志前知事=享年67=の1周忌を迎え「偲(しの)ぶ会」(呉屋守将実行委員長)が22日夕、豊見城市の沖縄空手会館で開催された。午後6時時点で540人が参列した。
玉城デニー知事は「翁長知事の思いを受け継ぎ、辺野古新基地問題や過重な基地負担、子ども貧困問題など、さまざまな課題の解決に向けて全身全霊で取り組んでいくことを誓う」とあいさつした。
親族を代表して翁長樹子夫人は「知事になってから心で笑うことはなかったと思う。あの4年は怒りよりも悲しみの方が大きかった」と回顧し、涙をぬぐった。翁長氏が晩年「政治家は使い捨て。次につなげばいい」と口癖のように話していたというエピソードも紹介した。浦崎唯昭元副知事、城間幹子那覇市長もあいさつした。
式典後の懇談会で新里米吉県議会議長は「玉城県政を支えていくので安心してください」と述べて献杯した。
偲ぶ会は、翁長氏にゆかりのある政財界関係者らが開催した。会場には知事時代のスーツ姿の遺影が飾られ、参加者は黙とうしてその死を惜しんだ。