「県の蝶」を制定しようと、県の環境部自然保護課は27日午前、「県の蝶検討委員会」を開き、4人の有識者から専門的な意見を聞いた。オオゴマダラ、ツマベニチョウなど5種が候補に挙がり、委員長には沖縄国際大学名誉教授の宮城邦彦氏が選任され「県の蝶を制定することで、広く県民や観光客に沖縄の自然をもっと興味をもらえる機会になるのでは」と期待した。
蝶は日本全体で確認される250種のうち、沖縄県では150種の約6割が確認されており、県の蝶を選定するにあたっては▽豊かな環境保全につながるか▽親しみやすさ(知名度)▽教育的な活用度▽気象性、独自性などの学術的視点―などの観点で選定される。
候補種は2017年11月に県の蝶制定県民の会が開催した、人気の蝶を決める大会「はーべーる総選挙」で選ばれた上位5種から選定される予定で、オオゴマダラ、リュウキュウアサギマダラ、フタオチョウ、コノハチョウ、ツマベニチョウの5種。パブリックコメントなども踏まえながら次回の10月に開催される検討委員会での決定に向けて取り組んでいく方針。
八重山ではこれまでに石垣市でオオゴマダラ、竹富町でツマベニチョウ、与那国町ではヨナグニサンが市・町の蝶に指定している。
県はこれまで、県の鳥として「ノグチゲラ」、木が「リュウキュウマツ」、花が「デイゴ」、魚が「グルクン」を指定しており、県の蝶が決定すると5種目の指定となる。