【視点】「超高齢化」をチャンスに

 高齢者が経済的、精神的に豊かに暮らせる社会の構築は、ますます切実な問題になるばかりだ。
 県によると、総人口に占める65歳以上の割合を指す高齢化率は2018年10月1日現在、21・1%。地区別では八重山20・7%、宮古25・5%、本島北部25%、本島中部20・1%、本島南部20・9%だった。
 高齢化率が21%を超えると超高齢化社会とされるが、全国では28・1%に達した。都道府県別に見れば沖縄は高齢化のペースが遅いほうだが、それでも遂に超高齢化社会が到来し、2025年度にはおよそ4人に1人が65歳以上の高齢者になると見込まれている。
 年金不安はいまだ国民の間で根強い。金融庁の金融審議会は、95歳まで生きるには夫婦で約2千万円の蓄えを必要とした老後資金報告書を事実上撤回するが、同庁は、老後資金を計画的に蓄える重要性は変わらないとしている。
 老後に備えた資産形成をどうするのか。経済評論家は投資を勧めるが、専門知識を持たない一般人には、なかなかハードルが高そうだ。高齢者が社会で働き、収入を得ることができる期間をなるべく延ばすのが現実的な道だろう。

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