立憲民主党沖縄県連合(有田芳生代表)は20日、那覇市内のホテルで新春タウンミーティングを開催した。党代表の枝野幸男氏が、県民らと意見交換した。約200人が集まった。枝野氏は、国が工事を進める普天間飛行場代替施設の辺野古移設について「無理やり進めている」と述べ、問題視。政府は沖縄県だけに負担を強いてきたとし「県民は(負担を)意識せざるを得ない。追い込んだのが、この6年ほどの東京の政治だ」と指摘し、安倍政権の沖縄政策を非難した。
枝野氏は辺野古移設の必要性を否定し「海兵隊の陸上基地は要らない」と明言。「時間をかけて丁寧にやれば、県民が納得できる結論を出すことは十分に可能だと思う」と話し、解決策はあるとしたが、同党が政権交代後に米国と交渉するため、現状では明かせないとした。
米海兵隊について枝野氏は「船は九州の佐世保にある。沖縄に大きな陸上基地は安全保障上、必要ない」と述べ、物資補給や人員交代できる状況さえあれば、日米とも問題ないと分析し、辺野古移設は不必要だと指摘した。
また米国にも移設に否定的な意見を持つ人もいるとし、工事を止めて再交渉を訴え続けるべきとした。全国にある米軍基地の中で、必要・不必要な場所を峻別すべきとも指摘した。
さらに民主党政権時には、外交政策についての準備が不十分だったと振り返り、「後手に回った。場当たり的だった」と反省。その上で「政権の準備は非公式でする」と述べるにとどめ、明言は避けた。
琉球独立論については「近代以降、沖縄を含めて北海道から尖閣諸島までを(1つの)国家単位とし、150年来た」「その一部が分かれたいという状況になったら、中央政府の大失敗だ」と述べ、独立運動が起こらないように責任を持って政治を進めるべきとし、否定的な見解を示した。