来年6月に予定される県議選で、石垣市区(定数2)は、現職2人と新人1人の3人が出馬の意向を固めた。ほかに市議1人が出馬を検討しており、元職1人の名前も取り沙汰されている。水面下での前哨戦は既に始まっており、各陣営とも年明けから動きを加速させそうだ。保革が1議席ずつ分け合ってきた従来の構図が維持されるかが最大の焦点となる。
現職2人はいずれも再選を目指す。八重山日報の取材に対し、現職の次呂久成崇氏(45)は「(1期目は)公約にすべて着手した。2期目も取り組みを進める」と述べた。革新系政党や労組などの支援を得て戦うことになりそうだ。
現職の大浜一郎氏(57)は「皆さんの付託に応えられるような仕事をしていきたい」と述べ、自民党の一次公認を得たことを明らかにした。今後、自公選挙協力体制の構築を目指すと見られる。
次呂久氏は2016年の県議選で、大浜氏は2018年の知事選に合わせて実施された県議補選で、それぞれ初当選した。
18年の県議補選に立候補し、落選した農業生産法人有限会社ゆいまーる牧場会長、金城利憲氏(65)は再出馬の構えだ。取材に対し「弱者や中小企業対策の政治を行うために出馬する」と明言した。
市議の箕底用一氏(38)も出馬のうわさが絶えない。取材に対し「年明けに後援会を含め、支持者と話し合わなくてはいけない」と述べ、出馬を検討していることを認めた。
4氏のほか、元県議で現在は市議の砂川利勝氏(56)の名前も挙がっているが、現時点で動きはない。砂川氏は自民党に所属していたが、18年の市長選に出馬した際に除名された。
玉城デニー県政に対して、次呂久氏は与党の立場で、社民・社大・結連合会派に属している。自民党の大浜氏は野党として活動している。
金城氏は「玉城知事を支える立場」としている。箕底氏は市議選で日本維新の会の推薦を得ており、保守中道のスタンス。
石垣市区は伝統的に保革が1議席ずつ分け合う構図が続いている。全県的には、与党が引き続き過半数を維持できるかが焦点になる。