うるま市で豚コレラ(CSF)が発生したことを受け、8日、八重山でも警戒感が広がった。八重山家畜保健衛生所は、農家を集めて侵入防止緊急対策会議を開き、家畜所有者が守るべき「飼養衛生管理基準」の徹底を呼び掛けた。石垣市の川満誠一副市長は、侵入防止を求める市議の要請を受け「農林水産部に適切に対応するよう指示している。八重山に侵入しないよう努力したい」と述べた。
八重山家畜保健衛生所によると、八重山の養豚農家は11戸。うるま市の業者から豚を購入している農家はいないという。
対策会議には農家13人が参加。同衛生所側は、家畜防疫に関する最新の情報を確認することや、病原体の侵入を防ぐため、衛生的な管理が必要となる区域をつくることなどなどを求めた。
安富祖誠所長は取材に対し「八重山では豚コレラは発生しておらず、風評被害が出ないようにしたい。感染した肉が市場に流通することはなく、人に感染することもない」と強調した。
川満副市長は市議会「未来」会派の箕底用一氏、後上里厚司氏から、万全な水際防疫対策の強化を求める要請書を受け取った。「生産者に影響を与える恐れもあると承知している」と事態を注視する考えを示した。
箕底氏は「市に侵入すれば養豚農家の被害にとどまらず、野生のイノシシや西表島の琉球イノシシにも蔓延する恐れがある。空港、港湾の水際対策を、これまで以上にしっかりやらないと厳しい」と対応を求めた。未来会派は県にも同様の要請を行った。