農大生、県にマンゴー贈呈 八重農卒の砂川さんも

マンゴーを贈呈した砂川さん(写真中央右)ら農大生と長嶺部長(同左)=22日午後、県庁

 農業大学校果樹専攻の学生が22日午後、県庁を訪問し、実習成果を報告するとともに、授業の一環で生産したマンゴーを贈呈した。2018年に八重山農林高校を卒業した砂川隼人さん(19)も参加。砂川さんは、県が新しく導入し生産を奨励する新品種「夏小紅」「てぃらら」の生産を担った。

 県内のマンゴー農家は、赤色で楕円形の「アーウィン」を主に生産し出荷するが、砂川さんは楕円形だが、熟すと緑や黄色、オレンジなどカラフルな実になる「てぃらら」や同じくカラフルで丸形の「夏小紅」を農大で生産している。県は2品種の商標登録を行っている。
 「アーウィン」は熟すと赤色に変わるため、収穫時期が把握しやすいが、「夏小紅」と「てぃらら」は見た目の変化ではなく、ハウス内の平均温度を加算する方法で収穫時期を把握する。
 砂川さんは2品種について「収穫のタイミングが分かりづらく、適期を逃すと果肉障害が発生しやすい」と報告した。
 県内で「てぃらら」を生産するのは西表島の農家のみ。「夏小紅」は宮古島で多く生産されている。農業大学校の島川奏英校長は「2品種を生産できる人材育成が大事だ」と砂川さんらに期待を込めた。
 農林水産部の長嶺豊部長は「県内で観光客にさまざまなマンゴーを提供できる。これから売り出したい」と述べた。

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