琉球銀行(川上康頭取)は21日午後、那覇市内の若狭支店でタブレット端末を活用した新しい接客手法「FTBタブレットシステム」を公開した。窓口業務の円滑化を目指し、来店した個人客と応対する行員はタブレット端末を活用。待ち時間の短縮や事務・役職員の手続きを簡素化する。口座開設やカード発行などの個人客向け業務の50%以上を新システムで行う。全店舗には11月までに導入を目指す。
従来の銀行業務では、客は来店時に整理券を配布され、窓口に呼び出しがあるまでロビーで待機する必要があった。
FTBでは、受付時にタブレット端末を活用して、客は窓口に行く前にカードや通帳で個人情報を支店に提供し、利用するサービスを選択する。提供を受けた個人情報や顧客が選択したサービスの情報を行員が持つタブレット端末で共有。窓口で応対する前から顧客把握などを行い、時間と事務処理を短縮させる。
窓口では、タブレット端末を活用し、サービスに必要な事項を客が入力。行員がサポートし、今まで以上に円滑なコミュニケーションを図り、窓口サービスの向上を目指す。
先行導入した店舗では、FTBにより、対象業務の事務処理時間が半減し8分程度で完了したなど効果が出ているという。将来的には窓口もなくし、ロビーで接客する方法も検討している。
川上頭取は「行員の事務処理負担をなくし、お客様に本当に必要なサービス、商品を提供したい」と話した。