環境省沖縄奄美自然環境事務所(東岡礼治所長)は23日午後、新たな試みとなる「侵略的外来種に関する簡潔型環境教育プログラム」を石垣中学校(宮良信浩校長)で行なった。3年1組(39人)の生徒が参加し、座学や、椅子取りゲームを応用した学びなどを通して外来種問題への認識を深めた。
同事務所はこれまで、「石垣島における侵略的外来種の防除に関する普及啓発業務」として、エコツーリズム・環境教育を行う「エコツアーふくみみ」(大堀健司代表)協力の下、伊原間中学校で年間8時限(2時限×4回)の外来種学習を実施してきた。
時間的制約から他校での実践が困難だったが、今回、2時限という簡潔かつ室内型の体験的環境学習プログラムを考案し、試験的に実践した。伊原間中以外での同業務は初めて。
授業では講師の大堀代表が外来種の基礎知識を伝え、外来種増加による問題点や外来種対策について、椅子取りゲームを応用した体験などを実施した。
椅子取りゲームではカエルを題材に全生徒が固有種役でスタート。椅子は2脚分足りないため、固有種役が椅子に座れないと外来種役に変わり、固有種を徐々に駆逐していった。
生徒は体験を終え、外来種が増殖する恐怖を体感し、「軽い気持ちで生き物を飼わない」「自然を守るために外来種の知識を持つことが大切」などと感想を話した。