中国を中心とした新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受け、那覇港保安委員会(委員長・那覇港管理組合田原武文常勤副管理者)の18団体と金武中城港湾保安委員会(委員長・県土木建設部港湾課桃原一郎課長)の12団体は30日午前、那覇港管理組合で各港湾の水際対策などを報告した。
那覇港管理組合によると、海外からのクルーズ船寄港回数は1月に17回あり、2月は17回の予約を既に受け付ていると説明。中国発が6回、香港発が1回、台湾発が5回、シンガポール発が1回、日本国内発が4回となっている。
現時点でキャンセルはないが、新型肺炎の影響で29日に那覇港へ入港した中国の蛇口港発は乗客ゼロ、上海発は乗客7人だった。
中城湾港を管理する県中部土木事務所によると、1月の寄港回数は1回。2月は2月1日に入港予定の廈門(アモイ)発がキャンセルとなった。同18日の厦門発は現時点で予定通りという。
参加者からは29日那覇港に乗客なしで入港したクルーズ船について「クルーは1000人以上乗っており、中国からの乗船者もいる。乗客がいないから安心という状況ではない」との指摘もあった。
各港湾担当者は「正確な情報を共有したい」として連絡体制の強化を確認した。
沖縄総合事務局や那覇検疫所からは、港湾でのポスター掲示による注意喚起、サーモグラフィーの体温確認、感染者が発生した場合の待機場所の確保、消毒マット設置などの取り組みについて説明があった。
各機関の従事者へは引き続き、マスクの着用、手洗い、手すりなどの重点的な除菌清掃などの対策を確認した。